働き方改革

いま国会では働き方改革が議論されてます。オリンピックが終わってやっと国会のニュースが目につくようになってきました。裁量労働制のことが議論の中心になっているようでしたが、根拠となる資料の不備がさんざん指摘され遂に除外になってしまったようですね。これでひと段落かと思っていたらすぐに今度は高度プロフェッショナル制度というものが問題視されています。年収の高い人は勤務時間にとらわれず働くことができるというものらしいが、残業代の支払い義務もなくなり過労死推奨法案だといわれているようです。私の仕事も現場中心の仕事で、事務職とは違い就業時間内には終わらないことが多い業種ですが、残業してもしなくてもではなく、残業があってもなくても支払わなくて良いことになれば労働意欲はなくなって当然ですね。こういう改革ということを計画立案する人たちが現場を全く知らない公務員なので現実離れしたデータも正しいものとして扱うようなことが起こってしまうのではないでしょうか。公務員も出来上がったデータが本当に現場でも通用するものかどうかの判断ができるぐらいの経験を踏まえたうえで、立案の仕事に携わるように育てなければならないと思います。それくらいの人材育成を十分行ってからこういう仕事に携わってほしいものです。例えば医者になったからと言って最初から手術の執刀はさせないと思います。助手として充分手術の経験を積んでから初めて執刀ができるはずです。今回のような法案は自分たちが作ったデータが現場のあったものかどうかも判断できない人たちが立案し国会に提出しているのでしょう。怖い国ですね日本は。

今の時代、就職は売り手市場で雇い主側は大変な時代のようですが、私の職場もなかなか必要人数を確保できていません。今の学生や若い年代は就職に関しては初任給や休みの確保が基本的な条件です。まず、基本的条件を確保したうえでなければ、就職先候補には入らないようです。仕事内容も大事ではあるけれどまず生活を充実したものにしたうえでなければならないようです。実習で学生を現場に連れて行くこともありますが、ほとんどの学生はついて歩くだけで積極的な質問や行動はあまり見なくなりました。この若者と一緒に仕事したいと感じるような若者は滅多に見なくなりました。そんな時代なのに一方では過労死や自殺が起こってしまうのはどうしてでしょうか。働かせる環境を現代の若者の気質体力に合わすことのできない古い体質のままの職場が問題となるのでしょう。そのような職場は何度も同じような労働問題を起こしているようです。

やはり、職場環境を今の時代に育ってきた若者の気質に合うように変えていかなければならないようですね。日本はもっと良い働き方改革の方向へ進んでほしいものですね。