東京オリンピック開催を来年に控えて。最近突然、国際オリンピック委員会(IOC)からの指示で開催場所を札幌に移転することが決まってしまいましたね。IOCの言い分としては、暑い地域のマラソン大会で棄権選手が続出したことを理由にしているようです。あくまで、理由は選手ファーストの考え方であることを強調しています。東京都知事はあくまで東京開催を要求したようですが結果としてIOCは譲らず押しきった形となっています。IOCは今までも競技種目の変更(レスリングを無くする等)突然の申し入れをしてきた経緯があるようですが、今回のことはあまりにも突然で急な決定すぎるのではないでしょうか。色々なニュースで取り上げていますが、急に言われた札幌市は残された短い期間に万全の準備ができるのだろうか。或いは、参加選手は何年も前から東京で走ることを前提にトレーニングを積んできておりその道程、高低差、暑さなどに対策を立ててきています。それなのに本番を来年に控えた今頃になって突然にコースの変更をされてもこれまで積み上げてきた出走のための準備が無駄になってしまいます。このことについて五輪出場経験もある千葉真子氏(43)が4日、生番組で、2020年東京で五輪マラソンの札幌移転決定について、次のように、その“アスリートファースト”に疑問符を付けています。
千葉氏は、東京でマラソンが実施された場合、ほぼ同じコースで9月15日に開催された代表選考レース・MGCについて「実際に選手が走って、思ったほど暑くなかったって。遮熱性舗装なんかの効果なんかも感じたんじゃないかと思うんですが。そういうその選手たちの意見を全く聞かないで決めてしまうというこのプロセスがね…」と、札幌移転を決めた経緯を疑問視。
「やはり暑さに強いとか上りに強い選手は、東京が良かったわけですね。逆に涼しいのが得意、フラットがいいな、スピードがあるっていう人は札幌でラッキーということで、やっぱり大会スケジュールを発表した後の変更っていうのは、不公平を生んでしまいますので、アスリートファーストと言えない部分もあるんですよね」と指摘した。
また、元バレーボール日本代表でタレントの川合俊一は、東京五輪のマラソンの札幌開催が決定したことに「(札幌市が)うちではできませんと言えば、こういうことにはならなかったんじゃないですかね」と意見を述べ、「だって『お金どうするんだ』って札幌市は言ってるんですよ。東京がすごいお金を払っているのを知ってるわけだから、『ちょっと横から“鳶が油揚”みたいなことはできませんよ』と言えば」と札幌の対応に首をかしげた。というニュースも出ていました。
いつも、こういう大きな組織の決定は上層部が突然決定し発表するもので、現場の人間からは必ず、聴いてない、知らなかったという意見が出ます。でも、それが組織というもので、決定事項が吉となるか凶となるかは上層部の資質の良否によるのではないでしょうか。ただ、陰でお金が動いていないことだけを願うばかりです。