コロナ対策 どうみん割 大反響!!

冷え込んだ観光需要を喚起し、観光再生の起爆剤とする目的で北海道が企画した「どうみん割(北海道が道民の旅行を助成する)」が、6月28日の売り出し開始早々、完売続出で断るのも辛い状況となっています。

総額23億円を第一次枠から第四次枠までの4段階に配分し準備していましたが、一次枠が既にに売切れとなったため第四次枠の中止を決定、その大半を一次枠の売り切れ施設への追加支援に充て、残る一部も第三次枠に当てる予定となったようです。

一次枠には10億円近くを用意したとされ、今後の第二次、第三次枠は数億円規模になる見通しです。そのため対象商品が一次枠よりも早いペースで、ものによっては1日で売り切れになる可能性もあるかもしれないということです。道民の皆様は早めに予約をすることが必要になってくるかもしれませんね。

一方、ホテル側からは全体の予算が少なすぎる、各ホテルへの配分の仕方が不透明であるという不満も出ているようです。助成金がたった10万円しか配分されていないところもあるそうです。また公務員の仕事の不透明な部分が浮き彫りにされたような話ではありますが、実は考え方によってはより早い実施を進めるために北海道はしっかりした仕組みを作り出す前に実施を早めたものと思われるところもあります。

一般的な行政手法としては制度の概要を固めた上で、間に入る業者が沢山存在するため末端にそのメリットがなかなか行き届かないのが普通です。今回は商品の販売を、大手旅行会社等ではなく道内の宿泊事業者が直接予約を取って販売することができる仕組みとした点が画期的で非常にスピーディーに進める良い方法だったと言えるのではないでしょうか。

しっかりとした行政手法で事業が進められると必ず仲介業者が儲ける形ができてしまい、末端の人たちに行き渡るはずの補助金が減少してしまうのがいつもの結果です。この事業に関しては通常の行政手法を崩すことによって、より早くより正確に事業を実施できたことは新しい行政の取り組みとして認めることができるのではないでしょうか。

就任してまだあまり年数が経っていない鈴木北海道知事は、今回のコロナ対策で、法律的にまだ認められてない時期にいち早く外出自粛を行い、ある意味では批判されていましたが、今回の「どうみん割」のスピーディーな実施はその若さ故の行動力を示したものではないでしょうか。

いつまでもコロナウイルスを怖がってばかりいても経済活動の復活は期待できないということは誰もが理解していることではありますが、実際に、人の集まる観光地等へ行くとなると躊躇してしまうのではないかと思っていました。

でも、今回の申し込みの速さ、多さには驚かされました。割引き、安い、得という感覚は、コロナウイルスの恐怖よりもずっと大きいものなのですね。

リゾートホテルや温泉地の宿泊施設は完売ばかりですが、札幌のホテルはまだまだ余裕があるようですよ。