豪雨 線状降水帯

線状降水帯の形成が続き、西日本ばかりでなく東日本にも豪雨が襲ってきています。九州の豪雨は沢山の死者を出し大きな被害を与えました。この線状降水帯、今まではあまり聞いたことのない言葉でしたが、気候の温暖化とともにこのような気象状況が出てくるようになったものと思われています。

線状降水帯(せんじょうこうすいたい)は、「次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50〜300 km程度、幅20〜50 km程度の強い降水をともなう雨域」(気象庁が天気予報等で用いる予報用語)である 。

九州での雨の様子も、今までに経験したことのない豪雨と表現されて警告が出されているのをよく聞きました。1時間に100 mm どころではなく、それ以上の豪雨、しかもそれが何日か続いてしまうというような線状降水帯形成の状況では、大洪水も避けて通れないような状況なのかもしれません。この経験したことのない状況というのが、自分の住んでいる地域に起こった場合は、一体どのような状況になるのか想像がつきません。例えば、先程私の職場のある千歳市に「20 mm の豪雨が襲っています」という知らせがネットに出ていましたが、外を見た感じではとんでもない雨の降り方に思える雨でした。幸い少しの間だけで治ってくれましたが、これが九州では100 mm を超えて降ったということですから、想像を超えた量の雨が降ったことだと思います。去年も大雨が降ってデパートの駐車場へ着いてみると、駐車場内が雨で満たされたような状態になり、排水が追いついていない状況が分かりました。線状降水帯で経験したことのないような雨が降った場合は街全体がこのような状態になってしまい、考える暇もなく車の中に閉じ込められたりしてしまうのでしょう。本当に想像したことのない、経験したことのない豪雨なのですね。

先日、九州の雨の被害のニュースを見ながら妻と話していましたが、自分の住んでいるところでは洪水が起こるような川はないと思っていました。でも九州のような雨がもし豪雨となって降ってきた場合、近くにある小さな川が氾濫してしまうかもしれない。その時は一体どこへ逃げればいいのか考えておかなければならないという話になりました。今回九州の皆さんは考える暇もなく水が押し寄せてきたものと思われます。つまり普段からそういう避難場所を考慮しておかないと、最近の異常気象は従来の常識を超えた状態にすぐなりやすいということかもしれませんね。

今一度、家族で周囲の避難場所を確認しておくことが必要でしょう。また「防災さんぽ」という言葉がありますが、家族で避難所までの道を確認しておくのも必要なことだと思います。