Go To キャンペーン 東京除外

一昨日GO TO キャンペーンについて書きましたが、どうなったのでしょうか。東京を対象から外して実施する方向で決定したようですが、なぜ、政府がこんなに積極的にこの政策を推進しようとしているかというと、次のような理由があるようです。

 

1つ目の理由は、アフターコロナの大不況の中で、旅行業界が壊滅的な打撃を受けるのがはっきりしていることです。

2つ目の理由としては、旅行は需要を作りだすことができる不要不急の商品であることです。

 つまり、食料品ならば沢山補助金を付けても、一人が食べる量が2倍3倍になることはありませんが、旅行は半額程度補助することによりその需要を大幅に増加させることができます。

地方の観光地の現状は、壊滅的な状況にある会社が多いのが実情です。そもそも訪日外国人による需要がほぼゼロになったうえに、県外からの観光客も激減しています。旅館や観光施設、土産物屋はそれでも休業するわけにはいかず、営業する以上は、従業員への給与、光熱費、銀行への返済までお金は出ていくばかりです。

3つ目の理由としては、一時的にコロナ感染の拡大を心配してキャンペーン開始のタイミングを待ったとしても、新型コロナの感染者数が首都圏で再び収束する可能性は低いのです。

なぜなら、今の日本の状況はアメリカでコロナが収束しなかったときの状況に似ています。今の日本はクラスター対策だけでなく、外出自粛策も行えない状況で、感染の状況を注視している状態なので、新規感染者数が減少傾向に向かう要素がないことになります。だから「新型コロナが落ち着くまでしばらく様子を見よう」という条件を認めてしまうと、このまま感染者数が減らないままに夏の旅行需要期が過ぎてしまうということです。

 

そして、現在の再流行では重症率が低く、死者数は4月頃と比較して極めて少ない状況にあるのが現実だそうです。しかし現在南半球にあるブラジルなどは冬の状態で、死者が多数出ていることから推測すると、冬に入れば再び死者数が増加することが考えられます。逆に言えば、冬がくる前にGo To キャンペーンを終了させなければならないわけです。

 

東京を対象から外して実施する方向で決定したようで、妥当な決定かと思いましたが、今朝の朝刊をみると意外とこの決定に対して不満がでていることが北海道新聞に出ていました。

北海道の観光業界もコロナ騒動の影響をまともに受けており、収入は9割減少や赤字経営に陥っていたり、今回のキャンペーンに期待を寄せていたが、東京発着の旅行が除外されたことにより大幅な業績回復が期待できなくなったという落胆の声が広がっているようです。

なぜなら、北海道の夏観光は道外宿泊客の半数を東京都民が占めているそうです。なるほど、これは北海道観光にとっての打撃は大きいかもしれませんね。

一方で、東京での感染者が増加している為、やむを得ないという意見もあるけれども22日開始直前の変更に対し、政府への不満も出ているようです。