喫煙続ける国会議員

今年4月から全面施行された受動喫煙対策を強化する改正健康増進法があるにも関わらず、国会議員は議員会館の自室で喫煙という違法行為を継続しているというニュースが出ていました。

国会内というのは省庁や都道府県庁などの行政機関よりも緩い規制になっているにも関わらず、そのルールさえ守らないのが、立法府を構成する国会議員であるという情けない実態が日本にはあります。この立法府の意識の低さが現状で浮き彫りとなっています。

改正法の中身によると国会、ホテルなど国の基準に基づいて喫煙専用室を屋内に設置できることにはなっています。国会の一部である議員会館は各階に喫煙スペースが設けられ、法的には国会議員の自室は禁煙になっています。

現状としては議員が自室で喫煙する例が後を絶たず、灰皿をおけないため空き缶で代用、加熱式タバコを吸う議員も多いと言われています。これでは一緒に働く秘書たちが、受動喫煙の被害を受けている状態です。

自室で堂々と喫煙する国会議員は、自分たちで受動喫煙対策を強化する健康増進法を成立させたにも関わらず、受動喫煙という意識が全く持っていないということを証明しているようなものでしょう。

自室なら大丈夫という考え方が、受動喫煙そのものを理解していないと言うことの証拠ではないでしょうか。

厚生労働省によると喫煙専用室以外での喫煙は違法行為となっています。従わなければ30万円以下の罰金に処され、「議員会館は自室とはいえ、法を遵守をして禁煙を徹底させなければならない」という東北大の教授の意見も述べられています。この議員会館を管轄する千代田保健所は巡視を行うべきではないでしょうか。

現行犯でなくてもその部屋で喫煙を行っていれば、匂いですぐ摘発することができるし、匂いを具体的に計測する器具もあるのではないでしょうか。

自分自身は全く内容を理解せず納得もしていないのに、国の方針あるいは国民の意向に逆らわないというような考えで、国の法律の制定に関わるとは全く理解できない行動で、国会議員としては言語道断の態度であると言わざるを得ません。

私自信は20年前に喫煙をやめて以来吸ったことはありませんが、どこかで喫煙をしてから事務所に戻ってきた人がいると、非常に不快感を感じるようになっています。喫煙者の体についたタバコの匂いが、すぐ近くを通られただけで敏感に感じて不快感につながります。

以前に喫煙をしていた私でさえこのような不快感を感じるのですから、元々喫煙しない人達は想像以上のストレスを受けながら生活し、さらに知らない間に健康を害されているのですから、国会議員といえども厳しく取り締まるべきで、国会議員だからこそ姿勢を正さなければならないのではないでしょうか。